7/3 本ゼミ議事録

文責:渡辺 

Q. 国際関係における緊張とは、またデタントとは何か? 何を要因としてデタントは起こるのか?(米ソ冷戦と絡めて)

A班

緊張:互いを脅威と認識し、自分が優越しようと牽制し合っている状態

デタントの起こる要因

 対立するリスク>緩和するリスク

 対立するコスト>緩和するコスト

 権力欲よりも自己保存欲があがる。

 自己保存欲の上がる要因

  外部:ベトナム戦争

  内部:国内の経済疲弊

 

B班

緊張:互いに対立試合、互いに譲歩する意思がない状況

   →拡大と抑止を繰り返す状況

 

緊張緩和とは、互いに利害はあるものの、互いに譲歩する石がある状況

 条件:国内的要因→互いに問題を抱えているとき

   (例)アメリカ:ベトナム戦争の不支持拡大

      ソ連:計画経済の行き詰まり

     国外的要因→パワーバランスの均衡

            ↓デタントでは

         SALT,NPTなどの締結に繋がった。

 

C班

緊張の高まり→武力衝突の可能性up

デタント→武力衝突を避けようとする動き

 

緩和の原因:武力衝突で得られる利益より武力衝突を回避した利益の方が両国にとってメリット

 

D

緊張の定義…軍拡競争が起こっていること

緊張緩和の要因

    過剰拡大→相互確証破壊

    第三国との緊張

    緊張緩和に共通の利益

 

 

討論

CB パワーバランスの近郊からSALT,NPTなどの締結理由はありえない。 

AD 緊張の定義は説明になっていない。

DA 二国間必要じゃないのか?説明不足

DC 緊張緩和の要因が明確でない。

 

 

〇総評

学問的には、「緊張」について深く磨かれていない。未開拓な分野である。

ディフェンシブリアリズム

オフェンシブリアリズム

 

緊張が緩和する→ディフェンシブリアリズムに近い行動をとる。

       =他国に配慮した両立可能な最大限を共有するという発想。

 

勢力近郊(バランスオブパワー)システム

・合衝連衡型

   ↓戦争による疲弊を経験・学習

・コンサート型(戦争手段の禁止)

 

互いの安全を認めるか否かによって、緊張が高まるかどうかが決まる。

→有限のものであることを自覚して初めて「協調」の発想が生まれる。

これが、デタントだっ・・・!!

 

ヘルシンキ最終合意=デタントの頂点・・・ヨーロッパにおける国境を確定させた。

 

デタント崩壊へのきっかけ→ソ連の第三世界への浸透。

Ex,1979年アフガニスタンへの侵略。東側陣営の進駐だったが、アメリカは気に食わず。

アメリカ:これはソ連の南下政策の一環だ。ペルシャ湾の石油が支配されてしまう。

              ↓協調の一方的破棄

            合衝連衡へ逆戻り

 

アフガニスタンの真相は・・・アフガニスタンからソ連に政府への支援を懇願

              →ソ連は緊張激化を避けるため断り続ける

                    ↓

              アフガニスタン高官がCIAと接触

                    ↓

              ソ連激昂。侵攻へ。

Miss perceptionが発生していた!

 

 

デタント外交は、イデオロギーの違いを無視する。

 ↑そんなものがアメリカの外交であっていいのかbyネオコン

 

 

 

〇冷戦総括

リサーチプログラムを用いて分析することによって、

リアリズム・リベラリズム等の「原理」を国際政治から見出す訓練をしてもらいました。

 

原理と現象について

現象を詳しく追求したとして、原理にたどり着くとは限らない。

 

ファーブルの蚕産業。

蚕に病気が→フランス政府はファーブルに解決を依頼。・・・しかし解決できず。

パスツール(細菌学者)を派遣→数字対内に原因を確定。

 

 

本ゼミ5時限目

 <事務連絡>

・メールの書き方

 ①件名を必ず記入すること

 ②本文の書きだし部分の例

   株式会社、法政商事人事部 森聡様

   法政大学の古谷と申します。

   お世話になっております。

  ③目上の方からのメールは、自分で終わらせること

  ⇒着信確認メールの送信など

 ④言葉使いの注意

  (例)先生からシンポジウムの招待状などを受け取った時の返信

   ~を送ってくださり、ありがとうございます⇒ ○ 相手からしてもらう時に使用する

   ~を送ってくださり、ありがとうございます⇒ × 相手に許可を求める時に使用する

 

  ご連絡させていただきます⇒ご連絡申し上げますor連絡させていただきます

Key Point!!

・「いただき」を連発しない  ・「御~」は自分からする行為の時は不必要

 

<文献報告>

C班 第3章 冷戦の終結

 

ヨーロッパの緊密化は、冷戦終結時に重要だった!!

 

①レーガン外交

一般的には…

⇒冷戦を終結させたと評価

SDI(スターウォーズ作戦)⇒ソ連に技術面で脅威を与えた

 

                    しかし、そう簡単に説明できるものではない

 

ゴルバチョフを信頼していた(イギリス、フランス)

ゴルバチョフをいかに信頼しつつ、問題を解決するかが問われていた。

 

②ドイツの統一

ドイツが統一されたら、第2次世界大戦の時のように、暴れ出し、脅威になると懸念

(サッチャー、ミッテラン、ゴルバチョフなど)

⇒さらに、ドイツの統一は東ドイツの破たんを意味し、ゴルバチョフを刺激することになる(せっかく、デタントを模索しているのに、無駄に終わる可能性がある…)

 

それに対して…

ドイツのコール(キリスト民主同盟)がドイツ統一を希望

 

そして…

1989年:東ドイツと西ドイツが相互に統一することに合意し、さらにNATOに加盟する

1991年:湾岸戦争へドイツもNATOとして参戦

 

※もし、湾岸戦争がドイツ統一の前に発生していたのなら、アメリカが関与できず、ドイツ統一は実現しなかったかもしれない…

 

論点:①レーガン大統領が与えたものは何か

   ②なぜドイツがNATOに入ったのか

 

 

 

<研究構想発表>

時間がなかったため、久保木のみ  森田は翌週へ

 

柴崎さんや益田さんのような良い論文を見つけることが重要である

特に益田さん序論を参照し、そこから追加できるものがあるかを探ってみるとよい

 

2次世界大戦の終了直後

「第3勢力」⇒英仏+それぞれの植民地(米ソに対抗するため)を構築しようとした

⇒しかし、植民地の独立により、この構想はすぐに消滅することになる

 

 

西側につく (1949年のソ連によるベルリン封鎖によって危機感を抱いたため)

2極で考えるようになる

 

 

イギリスがヨーロッパ共同体に参入しなかった理由

☆経済的観点=国外要因に着目

通説① 1940年代後半のヨーロッパ経済は危機的状況(飢餓が発生していた)

⇒また、マーシャル・プランで援助を受けるほど 1958年まで援助を受ける

では、なぜ餓死者が発生する国がいる共同体に入るメリットがあるのか

それよりもCommonwealthから利益を得たほうが、メリットがある

 

通説② フランスと対立

フランス:超国家を念頭に置く  VS  イギリス:政府と政府が協調すればよい

 

1960年になると…

西ヨーロッパが回復している!!

さらに、Commonwealthより得られる利益が大きくなっている

ECに加盟

 

☆久保木の仮設  国内要因に注目

⇒国内要因>国外要因  となるような証明が必要!!

判断変更の具体的な時点を模索するとよいだろう

 

また、自分に関わらない文献も読むこと⇒反論に備えるため

自分の仮設の強みと弱みを認識する⇒社会において企画するときの訓練になる

夏合宿:最終レポートのアウトラインを作成すること!!

また、脚注も設けることで、スムーズに作業を進められる

 

久保木にコメント、アドバイスをすること

 

<来週>

研究構想発表、6人行う