5/17ゼミ
5/17のゼミではA班が
「国際紛争 理論と歴史」第1章 政治世界における紛争には一貫した論理があるか?
の発表を行いました。
【1】 国際政治とは何か
・世界政治には歴史上、以下の3つの形態が存在
① 世界帝国システム
② 封建システム
③ 無政府国際システム
※International Anarchy ≠ chaos
→世界政府のない場所にも秩序は生まれる
*今日の国際政治=無政府国際システム
*国際政治とは「自然状態」という状況下での自助的システム
・無政府政治についての2つの見かた
① リアリスト―主体:国家 目標:軍事的安全保障 手段:軍事力
② リベラル―主体:国家+多国籍企業,NGO etc… 目標:経済発展,AIDS拡散防止,環境変化への対応etc… 手段:国際協調など
*コンストラクティヴィスト―①②の理論に補完的な考え方。アプローチ
・分析の材料
① 主体:国家→非国家主体
② 目的:軍事的安全保障→経済最大化,社会問題・環境問題への対策
③ 手段:軍事力→経済相互依存・通信・国際制度・多国籍企業の利用
※「→」は移り変わったのではなく、時代の変化で増えたと考えてください。
【2】 ペロポネソス戦争
エピダムノス内戦→アテネの小規模介入→アテネの抑止失敗→スパルタでの大論争・開戦→アテネの国内分裂→スパルタの勝利
・何がこの戦争の原因か?
ツキュディディス:安全保障のディレンマ
ドナルド・ケーガン:困難な状況下での間違った決断
安全保障のディレンマは戦争の蓋然性を高めるが不可避ではない。
→その中での偶発時、人々の個性が事態を変える
・古代史からの教訓
恒常性と変化の両者の認識
薄っぺらな歴史の類推の警戒
歴史家の選択的記述についての認識
【3】 倫理問題と国際政治
・道義論評価
義務論(イマニュエル・カント):どのような状況下でも正しいことのみを行う
功利論(ベンサム):最大多数の最大幸福
・国内政治に比べて国際政治での倫理の役割が小さい理由
① 国際的なコンセンサスの弱さ
② 国家の抽象性
③ 因果関係の複雑さ
④ 国際社会における制度の力の弱さ
・道義の役割に関する見かた
① 懐疑主義
② 国家中心的人道主義
③ コスモポリタニズム
*リアリストは①と②の考え、リベラルは②と③の考えを持つ傾向にある
そして、今回の課題は
「安全保障のディレンマはなぜ起きるのか?」
安全保障のディレンマが起きる確率が独仏より日中の方が高いのはなぜか?
以上です。
UP遅れてすみませんでした!!